理事長挨拶・建学の精神

理事長挨拶

学校法人辻󠄀料理学館は、1960年設立の辻󠄀調理師学校(現 辻󠄀調理師専門学校)を起源とし、創設者辻󠄀静雄の教育信条である「Docendo Discimus(ドケンド・ディスキムス)/私たちは教えることによって学ぶ」を建学の精神として受け継ぎ、60年余にわたり一貫して、食業界、そして食文化の発展に寄与する人材の育成に注力してまいりました。

近年は、持続可能な社会の実現を目指す取り組みが世界的な広がりを見せるなかで、料理人・菓子職人に求められる知識・スキルも多様化しつつあります。ただ美味しさを追求するだけでなく、環境負荷軽減に配慮するなど、食を通して社会課題と対峙し、その解決に向けて積極的に関わることが期待されているからです。

こうした社会の要請に応えるべく、辻󠄀料理学館では、教育改善の取り組み、業界や他の
教育研究機関の皆様との密接な連携、教育環境の整備・充実などを継続的且つ着実に進め、
より職業実践的で、同時に自ら考え応用する力を育む教育を推進することにより、
持続可能な食の未来を担う人材の輩出に尽力してまいります。

建学の精神

“Docendo Discimus”(ドケンド・ディスキムス)は、「私たちは教えることによって学ぶ」を意味するラテン語の格言で、古代ローマの哲学者セネカの著書『倫理書簡集』に収められた友人宛の手紙の一節に由来すると言われています。

辻󠄀調理師学校開校以来提唱され続け、その思想と活動を体現する教育信条として、現在まで教職員に脈々と受け継がれている建学の精神です。

“Docendo Discimus”の精神について、辻󠄀静雄は「学校とは、教職員が持てる限りの知識と技能を授業において学生に出し尽くし、教職員自ら新たに学び続けるところ。学生が勉強するのは私たち教職員が絶えず勉強しているからだ。元々料理や製菓に究極はない。これらを仕事にする者は一生が勉強なのだ」と繰り返し熱く語りました。

“Docendo Discimus”は、私たち教職員の矜持と戒めの言葉であり、
その精神を引き継ぐ卒業生たちが、実際に調理や製菓の仕事に就いても
自ら学び続け、後進の育成とともに業界の発展を牽引して欲しいという
願いを込めた言葉でもあります。